ブログ閲覧いただきありがとうございます
あん訪問看護ステーション作業療法士の伊藤です
長野県においてはコロナウイルスの感染は増加を続け、各圏域の感染警戒レベルも4~5と高止まりのまま変動がありません メディアでも連日コロナウイルスについての情報が拡散しており、何か気持ちがザワザワとする日々を過ごしております
そこで閲覧していただいている方の気持ちが少しでも楽になる様なエクササイズはないかと考え、前回はこころのプチエクササイズとして『認知行動療法』についての投稿をしました
今回はその第2弾として『マインドフルネス』についてご紹介していきます
数年前から注目を集めており、今やブームメントとなったマインドフルネスですが、簡単に言ってしまえば【今、ここ】に集中出来ている状態のことを言います
少し難しそうな言い方ですが、まずは『瞑想』をイメージしていただけたら良いかと思います
マインドフルネスを行うことによって不安やストレスの軽減、心身の安定、集中力の向上、脳の認知機能向上など様々な良い効果が報告されています
このデジタル時代に何故、『瞑想』のような事が注目されているのかと言うと、デジタル時代だからこそと言っても良いのかもしれません
私たちはインターネットの普及によりコロナウイルスに関するニュースついて、はたまたSNSなど様々な情報に晒され、常に刺激を受けて脳が反応し続けているような状態にあります この刺激を【超常刺激】と言います
元々私たち人間の脳は沢山の情報を一斉に処理するには向いていないとされており
【超常刺激】に反応し続ける事によって心身が疲弊しています
様々な情報に脳が反応しているという状態は、人間が進化の過程において狩猟採集を行っていた時代に獣や敵に襲われないよう注意を分配して常に気を張っている状態と同じであり、ピンチの時に働く交感神経が働き続けています
そうしてこういったストレスに持続的に晒されることによって不安感が高まったり、自分の身体とこころがバラバラになってしまったような身体感覚の低下を招きます
そこで、様々な情報の刺激に反応しない時間を作り、未来の不安でも過去の後悔でもない【今、ここ】に意識を集中し、自分の気持ちを客観視すること
自身の身体が自身のものであるという身体感覚を取り戻すことを目的にマインドフルネスを行うことがこのコロナ渦におけるこころのプチエクササイズになるのではないかと考えました
先ほども述べましたが、マインドフルな状態になる方法の1つとして『瞑想』があります
『瞑想』には様々な種類・スタイルがありますが【今、ここ】に意識を集中させ、座って目を閉じ静かに呼吸している姿を想像していただければと思います
達人になると2時間続けて出来るそうですが、馴染みのない方はまず3分間行う事をお勧めします
[それではプチエクササイズをしていきましょう]
準備はタイマーを3分間にセットするだけです
①椅子や床に座ります 座り方は自分が一番リラックス出来る方法で目を柔らかく閉じます
②タイマーをスタートします(時計のチラ見は集中力低下につながる為です)
③腹式呼吸で4秒かけて鼻から吸い6秒かけて鼻から吐くを繰り返します
※時間は目安なので、自分が心地よい呼吸のリズムを見つけてください
④呼吸だけに意識を集中します 鼻から空気が通る感覚、肋骨が上下し、肺が膨らむ感覚などに注目します
⑤意識がそれてしまっても構いません また呼吸に意識を戻す事が大切です
⑥行っている中で様々な感情が浮かんできますが、否定せず「自分はこう感じていたんだ」と客観的に捉えて下さい
⑦タイマーが鳴った後は考えを自由にしてぼんやりと過ごしてみてください
いかがでしたか?
何かしら気持ちが楽になった、スッキリしたという感覚が得られたら嬉しいです
『瞑想』はあくまで手段の1つですので、今に集中出来てさえすれば手段はいくらでもあります
1つご紹介で作業療法の効果の1つに【没頭性】というものがあります
編み物や読書、運動など趣味をしているとき、農作業で畑を耕し、仕事をしている時
何か作業に集中している時に人は色々なことは考えず、目の前の作業にただ集中します
これは正にマインドフルな状態であると考えます
つまり洗濯や調理中、食事場面でも今しているその行為に集中することがマインドフルネスに繋がるという事です
多くの方が不安を抱えられている時代ですので、ふとした瞬間でも意識を【今、ここ】に向けてご自身と向き合い、ご自身を大切にする時間になればと思います
長文にお付き合いいただきありがとうございました
それでは失礼いたします
※注意点
PTSDや不安障害などの疾患を抱えている方は、瞑想中にフラッシュバッグが起きたり混乱をきたしたりする恐れがあるとされています 不安がある方は実践する前に主治医などにご相談してください
ここではあくまで紹介なので書籍や専門家の方も多数おられます 興味関心のある方はそちらへお問い合わせください