こんにちは。
あん訪問看護ステーションで働き始めてもう少しで2年になる看護師の伊東です。
30年くらい前、訪問看護の制度が十分確立していなかったころ、
残された時間が少ない画家の患者さんが私の勤務する病棟に入院されていました。
その方はご自分の絵の整理をご自宅に戻ってしたいと希望されていました。
その希望を何とか少しでも叶えて差し上げたいと悩み、
その当時にできることを皆で知恵を絞りました。
今の時代なら思う存分ご自宅で過ごしていただけただろうなと思います。
コロナの影響で入院していると家族と思うように会えなからと
退院されご自宅で最期の時間を過ごす方がいます。
ご自宅にもどられると食べられなかったお食事が少し食べられたり、
ご家族と庭の花を一緒にみたり、大勢のお子さんやお孫さんたちと過ごされたりしています。
住み慣れたご自宅で過ごす時間は本当に素敵だなと感じます。
ご自宅で過ごすお手伝いができること、うれしく思います。
しかし、療養途中でご本人もご家族も苦しくなり、
病院に戻られる方もいらっしゃいます。
思うように苦痛を取り除くことができずに悩みます。
力になれない無力さも感じます。
長いこと看護師を続けていますが、
力のなさを感じながら、悩みながらの毎日です。
悩みながら、おひとりおひとりに、丁寧に、一生懸命、向かいたいと思います。